2012年2月4日土曜日

アメリカの朗報

先日の記事で、DOULA!(ドゥーラと読みます)というドキュメンタリー映画の日本語版にかかわる、ということを書きましたが、2006年にアメリカのA Doula Storyというドキュメンタリー映画の日本語版を制作しました。「ドゥーラ」とは「他の女性を支援する女性」という意味のギリシャ語で、A Doula Storyは、アメリカの貧困区で若いママと赤ちゃんたちを支援する女性の活動を描いたものです。社会状況や文化は異なっても、私の中でずっとバイブルになっている大事な映画です。

A Doula Storyで描かれているドゥーラモデルを開発し、現在全米16州44か所で普及している非営利組織(HealthConnect Once)では、貧しい母親らの支援のための助成金を募ることが大事な役割です。本当にケアを必要としている女性らは貧しくて、役立つ支援情報へのアクセスも少なく、助けを求めることもできないし、必要な支援を受けるために自分でお金を払うこともできないことが多いのです。妊娠・出産はとてもプライベートなことでもあるので、自分と似た境遇や体験をシェアする支援者にしか本当は心を開けないママもたくさんいます。

2008年以来、HealthConnect Oneのドゥーラ事業は国家予算でも助成されてきましたが、長引く不況で国の財源も厳しく、危機感もいっぱいでした。そんな中、最近、ケロッグ財団から今後3年間、300万ドル(2~2.5億円!?)の助成を得たそうです☆ 素晴らしいニュースです。本当に嬉しくて。。。

HealthConnect Oneが今回大きな支援を得られたのは、きっと、これまでのドゥーラ事業の評価にとても力を入れてきたことがあると思います。具体的には、ドゥーラ事業の結果を信頼できるデータとして得るために、この数年すごく考えて、皆で努力をしてきたことが大きいと思います。ケロッグ財団も、大事なお金を誠実に使って良い成果を出して見せてくれるところに助成したいはずですから。

とても嬉しい、素晴らしいニュース!

日本では、東京都助産師会が、今年の4月から産後ドゥーラ事業を始めるそうです。こちらの新事業もとても楽しみです。

2012年2月2日木曜日

日米比較の概要ひとまず完了

妊娠・出産編と産後・育児編の両方に日米比較を入れて、先日のかわいいイラストも入れて、見た目も整えました。調査の概要がようやく終わって、本格的な分析やまとめはようやくこれからです☆ このままとりかかりたいところですが、今月中は、他にやることが色々あって無理そう。3月までこちらはお休みします。でも空いた時間にできるだけ関連する論文を読んだりして、分析のアイディアをまとめていきます。

日本データの質問項目によっては、サンプル数がとても少ない項目があるので要注意です。もし、「こんな面白い質問項目を、もっと大きなサンプルで調査したら面白いだろうなあ」と思っていただれば幸いです。

日米比較といっても、社会状況が異なる、女性の体験が異なる、体験の感じ方が異なる、質問へ回答する時の表現方法が異なる、とたくさん壁があるんだよなと思いつつ・・・でもそのあたりを柔軟に乗り越えながら、国際比較によって日本の特徴をみつける貴重な面白さがあります。

今月おこなうことの一つに、イギリスのドキュメンタリー映画"DOULA!"の日本語訳があります。先日ご縁があって日本語訳をさせていただけることになりました。イギリスの女性の妊娠・出産・産後ってどんな感じなんだろう??苦手な英語と格闘しながらも、理解が深まるのがとても楽しみです。
今回、日本語の他にも、英語・フランス語・ドイツ語を初め、スペイン語、クロアチア語、ポーランド語、ブルガリア語、ヘブライ語、アラビア語、ポルトガル語にも訳されて、多言語の字幕をつけるそうで、すっごーい。お産は世界共通のことなんだなと実感します。DVDは今夏にはできあがる予定です。