2011年9月15日木曜日

インタビュアーの声:追加しました

まだ暑いけれど、湿度が下がって少し涼しくなりました。もう9月半ば、早いです。

先日の「速報:インタビュアーに5つの質問」に、福岡の看護大学の先生を追加しました(リンク)。産後・育児・就労編のアンケート用紙作成の段階では、大学院生の助産師学生さんお2人に対面インタビューをたくさん助けていただきました(インタビュー中の託児をしてくださった学生さん達も本当にありがとうございました)。その学生さん達に声をかけてくださった先生自ら、数件のインタビューをおこなってくださり、今回、ご感想を寄せてくださいました。臨床・教育経験の豊富な助産師、かつ研究者としての視点で、とても貴重な情報になりました。学生さん達は当分の間お勉強に忙しそうですが、あと半年、頑張ってくださいね☆


私事ですが、ラクテーションコンサルタント(IBCLC、母乳育児相談員の認定資格)の再認定のための手続きを昨日までおこなっていました。今回、過去5年分の継続教育として所定の単位を取得しなくてはならなくて、オンラインコースを通し乳房管理についての文献を読みました。粉ミルク補足と完全母乳、添い寝・添い乳のこと、大人を対象にした健康教育の方法など、興味深いトピックが多かったです。特に、高齢出産で母親になった方の体験の特徴(産後の疲労fatigueが顕著、ということなど)について、今回のデータを使って詳しく分析してみたいと思いました。
日本とアメリカでは母乳育児の支援の状況も異なります。日本の中でも、以前は乳房マッサージを中心とした桶谷式などが主流だったのに、最近はラクテーションコンサルタントが急増していると聞きます(リンク)。おっぱいマッサージには科学的根拠がない、と言われがちですが、今回の調査で、マッサージで乳房の状態が良くなった、と回答した方が79%と多く、悪化した方は0%でした(速報へのリンク)。乳房マッサージは有料で健康保険が使えないので、お金に余裕のある方だけの選択肢であるのは良くないのでは、と個人的に気になっているのですが、かなりお手頃な料金でケアを受けた方も多かったのも意外でした。母乳育児支援の方法に利害関係を持たない中立の研究者として、乳房マッサージが日本の文化であるかもしれないことも考慮しつつ、本当の「科学的根拠のあるケア」とはどんなことなのかを考え続ける必要があると思いました。